学部紹介④〜明治大学文学部〜 | 東進ハイスクール 荻窪校 大学受験の予備校・塾|東京都

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2020年 9月 20日 学部紹介④〜明治大学文学部〜

こんにちは!担任助手の青木玲音です!

本日は、私の通っている明治大学文学部についてご紹介します!

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皆さんは「文学部」と聞いて、どんな印象を持たれるでしょうか??

・本が好きじゃないと入れないのかな?

・「文学」って結局社会に出て使えるの??

そんな疑問を持つ方も少なくないでしょう。かく言う私も、その点に関しては皆さんと同じだったかと思います。

しかしながら、大学に入るとそれは完全に思い違いだと言うことがわかりました!

今回は、そのことについてお話したいと思います。

 

まず、「文学部」といっても、その内部には実に様々な学科が存在します。

↑明治大学文学部の学科/専攻一覧

「文学部」では、「文学」を軸として多種多様な事柄を研究の対象として捉えることが可能です。その結果、他の学部よりも学科や専攻の数が多くなる傾向があります。ここで言う「文学」とは、必ずしも「文学作品」(もしかしたら、皆さんがイメージしやすいのは文芸作品:物語や、小説などかもしれません)とは限りません。少し専門的な内容になりますが、文字によって書かれたテクスト(文章)であれば、それを文学として定義することは可能になります。「文学」と言うのは非常に曖昧な定義なので、読者によって受容形態が変わる可能性があるのです。つまり、「読んだ人がそれを文学だと感じたら(文学的価値:研究対象として妥当であり、意味を持った文章の集まりであるテクストが存在するのならば)、それは文学として評価ができる」と言うことです。

「心理学科」や、「教育学科」などが内部に設置されている大学などもありますが、このような観点からすれば、文学部の内部にそうした学科が存在することも理解できます。特に文系ではほぼ全ての学部で文字によって書かれたテクストを教科書として扱いますし、その点ではかなり広い範囲の内容が「文学部」の研究対象として認められるわけです。(そんな人はいないと思いますが、上記の理論からすれば、数学の文章題を「文学」として考えることもできなくはないわけです。極論と言いますか、そもそもそんな人いませんが(笑))

大学の学部選びに迷った時は、ぜひこのような観点を持って調べることを心がけるとよいと思います。何をやったらいいかわからない、そんな人にはオススメの学部です。

一方で、専門性にやや欠けるという指摘も、多くされていることです。これはある意味では、事実かと思います。多くの大学の「文学部」では、その受け皿が豊富で多様なだけに、かえって履修可能な講義が「なぞって終わり」といった内容(「広く、教養を身に着ける」ことを想定した講義が多かったり、語学がやけに多かったりします。)に終始してしまうこともあります。もちろん、その人が大学でどのように学業と向き合っていくのかということが前提にはあると思いますが、何か専門性を身に付けたいと考えている方は、他の学部に進学した方が得策かもしれません。

 

 

私が所属しているのは『文学科』です。

文学科というと、少し難しいイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません!「文学」を学ぶからといって、「本を読む」授業があるわけではありません。友人のなかに、本を読むことが苦手な人がいるのも事実です。多くの講義では、「本文内容に目が通してある」ことを前提に授業が進行しますので、そこは少し大変な点といえそうですが、逆にいえば「よーい、どん!」の勝負を課せられることは当然ありませんので、ある意味フラットに、公平に進度を合わせることができます。苦手意識は読み慣れていけば拭われていきますし、「本を読む」ことに抵抗感のある方も、選択肢としては残して欲しいなと思います。

そしてもう一つ、「文学は社会に出て使えるのか?」についてですが、大学入学後程なくして、私はこれに対して明確な答えを持つようになりました。

答えはシンプル、「役に立つ」です。

確かに先述の通り、専門性にかける部分があったり(専門性という意味では、文学科は別かもしれませんが)、社会での有用性という面に疑問を持つ方がいること自体は否定のしようがありません。何も、「古事記」が、「星の王子さま」が、社会に出て実用的なスキルとなりうるというつもりはないのです。しかしながら、「文学」を学ぶということは、考えて見れば「ことば」について考えることです。地球上に「ことば」もつ生物は我々人間しかいないのですから、「文学」を考えるということは「人間」について考えることにもつながります(実はここに至るまでに非常に面白い議論があるのですが、ここでは長くなりそうなでの割愛します(笑)。興味のある方は校舎で青木まで声をかけてみてください(笑))。文系や理系という考え方も、大学受験という概念も、それこそ学問というものも、そもそも「ことば」あるいは「文字」がなければ発生してこなかったものです。

とすれば、文学について考えるということは単に我々の言語処理能力を高めるだけではなく、我々の考え方や捉え方、そうした「ことばにまつわる全て(=人間の全て)」を考えることになるわけです。難しいようですが、こうして根源的に物事を考えることで、社会でも通用する「ものの考え方」や「ものの伝え方」を身につけることができるのです。先人たちの遺した「文明の遺産」である「文学」を通して、未来の社会を見据えることができるようになるわけです。

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さて、いかがでしたでしょうか??

「文学部」については、まだまだお話したいことがたくさんありますので、志望校/学部を迷っている方はぜひ声をかけてみてください!

以上、青木玲音でした♪